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スペシャルトーク

第2回 空気公団

PROFILE

U村氏写真左から戸川由幸、山崎ゆかり、窪田渡

空気公団プロフィール

1997年結成。メンバー交代を経て現在は3人で活動しています。
ライブはほとんどしていません。
音源制作を中心に活動しながら、スクリーンの裏側で演奏するライブイベントや、音楽を聴きながら作品を楽しむ展覧会「音の展示」等、様々な公演をしています。

取材・文/宮昌太朗

PROFILE

(第2回 空気公団【後半】)  【前半】はこちらから

――今回は、オープニング曲の「青い花」以外にも3曲作られているそうですね(ランティスより7月22日に4曲入りイメージシングルとして発売予定)。

山崎: 4曲それぞれが独立しているというよりは――例えば「青い花」が花束だとしたら、ほかの3曲はそのなかのひとつひとつの花。自分から見た『青い花』を、他に3パターン作ってみた、という感じです。そのうちの1曲に「うしろに聴こえる」という曲があるんですけど、これはさっき話した杉本先輩の横顔があまりに印象的だったので、そこから連想した曲です。曲のなかにサックスが入っているのですが、さっきのコマをサックスの方に見てもらって「彼女の気持ちを表現してください」「このふきだしの感じを演奏してください」とお願いしました。

――それは面白いエピソードですね(笑)。空気公団というと、あまりライブをやらない印象があって――というか、例えば荒井良二さんとのコラボレーションだったり、ちょっと普通のバンドとは違った、音との向き合い方をしてるバンドだな、と思うんですけども。

戸川: 最近は少しずつライブをやるようになったんですけど、もともとライブに対して消極的でした。ただ、制作だけだと、聴いてくれている方とのコミュニケーションがなかなか取れなくて、ライブ以外にコミュニケーションを取る方法はないのかと考えた結果、ちょっとアートよりの活動をするようになりました。イラストレーターや写真家の方に曲を聞いてもらって、その曲のイメージに合わせて、作品を作ってもらう。そういうイベントもやっています。
山崎: 音って、そもそも"顔"がないものじゃないですか。その"顔"になる部分が、演奏している人じゃない方が面白いよね――というところが、最初です。ある音楽を聴くと、その音楽を演奏している人の顔が浮かぶ。そうではなくて「この音楽は、こんな顔をしているのかもね?」って、いろいろ提案していくのが、もしかしたら一番面白いんじゃないか、と。それは、空気公団を始めたときから今まで、ずっと変わらないです......。

――なるほど。そういう理由だったんですね。

山崎: 今回のシングルの4曲目に「悲しみ知らん顔」という曲が入っているのですが、その曲で「一番大切な部分は絶対に見えない」ということを歌ったんですけど、今回のアニメに一番感じた部分です。一番見たくて、知りたくて、わかりたい部分こそが、一番見えない。

――直接的には書かれていないところが、実は一番大切なところなんだ、と。確かに、オープニング曲の「青い花」でも、「君がいてよかった」とは言うけど「好きだ」とは言わない。愛おしい気持ちはあるんだけど、直接、言葉にはならない部分が重要で。

山崎: そこは、曲を聞いた人が埋める部分だと思うんです。この『青い花』という作品も、全部を言い切ってしまわない。全部を言ってしまわないところが、私たちが参加できるところなのかな、と思います。

――そんなみなさんの曲が、これからテレビで毎週かかると思うと、個人的には嬉しくなってしまうんですが......(笑)。

山崎: 空気公団を始めた頃だったら、たぶん絶対にやってなかったと思う。

――あはは(笑)。楽しみにしているところは、どんなところですか?

山崎: 絵にどんなふうに交わっているのか、気になります。楽しみです。
戸川: 普段、僕らの音楽を聞かないような人たちが、このアニメをご覧になると思うので、その人たちにどんなふうに感じてもらえるのか。反応も含めて、すごく楽しみにしています。
窪田: もうふたりに、全部言われてしまいましたが、ひとりの視聴者として、純粋にアニメを見てみたいって思いますね。いちファンとして楽しめる作品になるといいな、と思っています。

2009.7.10 UP

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© 2009 志村貴子・太田出版/青い花製作委員会