週刊青い花

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スペシャルトーク

第3回 Ceui

PROFILE

CeuiCeui

Ceuiプロフィール

千葉県に生まれ、福岡で育つ。
ピアノ教師であった母の影響を受け6歳よりクラシックピアノを学び始める。
少女時代は、児童文学や詩の世界に興味を持ち自然と作詩をするようになる。
学生時代は吹奏楽部そしてコーラス隊に入り、音楽の楽しさを知る。

取材・文/宮昌太朗

PROFILE

――まず、この「センティフォリア」というタイトルはどんな意味なんでしょう?

Ceui: ラテン語で「百枚の花びら」という意味です。今回、初めて原作を読ませていただいたんですけど、作品のなかに別に青い花が出てくるわけでもなく、そういう花が咲いている道を歩いてるわけでもないのに、『青い花』ってタイトルがついている。その距離感がすごく素敵だな、と思ったんですね。なので、「無闇やたらと"花"って使わない方がいいのかな」と思ってたんですけど、ちょうどそのときにアニメ版の公式サイトを見る機会があって。で、見るとこう、花びらが舞ってる画面があって、そのときに「彼女たちって花びらみたいだな」って思ったんですね。

――ふみやあきらたちが花びらのようだ、と。

Ceui: はかなげで繊細で、でも伝えたい思いが心のなかに溢れている、というか。そのイメージが、花びらが舞う風景とすごくリンクして、「もう、これしかない!」って(笑)。実際は、歌詞を書いたあとにタイトルを決めたんですけど。

――歌詞を書くのは大変でしたか?

Ceui: ああ......それはもう毎回、苦労します(笑)。私は、歌詞の最初、歌い出しの部分が一番大事だと思ってて。今回の「センティフォリア」だと、「微睡みのなかを 訪れた春のように 密やかな恋心 いつしか咲いてた」って歌詞なんですけど、ふみちゃんだったり、ほかの女の子たちの恋の始まり――衝撃というよりは、なにか暖かいものがそこに生まれたって感覚を表現したかった。

――ガツンと始まるのではなく、ふっと歌の世界に入っていくような、そんな曲ですよね。

Ceui: 志村さんだったら、ガツンと始まったことであっても、それを「ガツン」とは表現しないような印象を受けたんです。すごく傷ついた過去の経験だったり、衝撃的な言葉もあるんですけど、読み進めていけばいくほど、すごく穏やかな気持ちになる。だから、そういう自分の印象に合うような、そういう言葉を自然に選んでいった、という感じですね。

――原作をお読みになって、自分と似ているなと思うキャラクターは誰でしょう?

Ceui: ふみちゃん、かな。私も女子校だったんですけど、幼なじみで同じ学校に通っていた子がいたんです。で、落ち込むことがあると、メールで「××駅の一番後ろのホームで待ってるから」って打って。彼女が来た途端に、ものすごい泣いちゃったりとか(笑)。だから、ふみちゃんが甘えたくなる感覚は、自分でもよくわかるし、一方のあーちゃんも「こういう面倒見のいい女の子っているよな」って。そういう部分はすごく重なりますね。

――ふみちゃんにとっては、あーちゃんが初恋の相手だったわけですけど、Ceuiさんは初恋って覚えてますか?

Ceui: 初恋は......男性でしたね(笑)。小学校1年生のとき、クラスにすごくモテてる男の子がいて。大人しくて優しくて二枚目で、っていう男の子がいたんですけど、2年の初めだったかな? 転校しちゃったんですよ。

――ということは、告白することもなく......。

Ceui: 淡いまま終了、っていう(笑)。でも、彼が転校するときにお守りを渡したんですよ。それはすごく覚えてる。

――今回の曲にも、そのときの思い出が頭をよぎったりしたんでしょうか?(笑)

Ceui: さすがにそれはなかったですけど、ただ、ふみちゃんにとってあーちゃんっていうのは、恋愛だけじゃない、いろんな感情が混ざり合った存在なんじゃないかと思うんです。恋心に芽生えてる自分もいて、でもその一方で、純粋に友達として助けられている部分もあって。中学生とか高校生くらいのときって、友達にはなんでも話せたり、大人になってからよりもすごく近い存在だったな、って思うんですね。『青い花』には、友情と恋ってテーマがあって、しかもそのなかで、恋心があるから揺れ動く......って世界。伝えられずにいる恋心というか。そういう気持ちが曲で描ければいいなと思ってましたし、それが結果的に、ふみちゃんのことを指してるように、聞こえるといいな、と。

――告白できない気持ち、というのがきっとポイントなんでしょうね。

Ceui: そうですね。一緒にいるのに、遠くに感じてしまうというか。『青い花』に描かれているのは、普通の恋とはまた少し、違う距離だと思うんです。友達として仲がいいけど、だからこそ言えないこととか、同じ学校の先輩後輩なんだけど、自分の気持ちに応えてくれない、とか。しかも、拒絶されたら、男性に振られる以上に傷ついてしまう気持ち。そういう不安定なんだけど、すごく純粋で美しい気持ち――誰かを思う気持ちっていうのを、どう表現すればいいのか。そういう言葉とか音を探して、できたっていう感じですね。

――ちなみに、 Ceui さんは積極的に告白をする方ですか?

Ceui: えーっ! 私だけ言うのは、恥ずかしい(笑)。私はどっちかというと、教室の隅っこで友達と盛り上がってるようなタイプだったんですけど、でも、おとなしそうに見えて、恋とかにはすごく憧れというか、夢を見てる感じ(笑)。わざわざ、帰り道に好きな男の子の家の前を通って、「ここを曲がったら、絶対に会う」みたいな(笑)。

――あはは!(笑)

Ceui: まあ、片想いでしたけど(笑)。告白もしましたね。ただ、告白はするけど、返事は聞かない(笑)。「告白しました、以上!」みたいな感じで終わっちゃう。つきあって手をつないで......みたいなところまでは、思いがいたらなくて、告白するまでのロマンスというか、そういうものを楽しんでましたね(笑)。

2009.7.17 UP

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© 2009 志村貴子・太田出版/青い花製作委員会